今回はノベルゲームコレクションで見つけたフリーゲーム「コンクリートルーム」を紹介していきます。
こちらのページから無料でプレイできます。パソコンだけでなくスマホでも気軽にプレイできるのが魅力です。
ストーリー
とある4人の高校生は、突然コンクリートに囲まれた部屋に閉じ込められてしまう。
脱出するためには、この中の誰かを1人殺さなくてはいけない。そんな極限状態の中で4人の高校生はどのような選択肢を選ぶのか。
4人の視点からプレイできるマルチエンディング方式
ゲームを始めるとまず謎の人物がどのキャラ視点でプレイするのかと語りかけてきます。このゲームには特定の主人公が決まっておらず、全てのキャラ視点でストーリーをプレイできます。
私は右の北戸から始めようと思い1つ目のエンディングを見てコイツは1番最後の方がいいと思い、左から順に西島→南条→東屋→北戸の順でプレイしました。
※ネタバレ感想
ここからはネタバレ感想なのでクリア後に再度来てください。
まずデスゲームノベルとして見た場合50点です。自分たちがどこで誘拐されたのか、何故コンクリートの密室に閉じ込められたのか、黒幕の正体が分からないまま終わるからです。
ただキャラ同士の関係を重視した短編ノベルとして見た場合90点です。非常に良くできてます。1時間程度で全エンディング回収できる短いゲームなのに誰かと語り合いたいと強く思うほどのクオリティです。
次にキャラクターについてですが個人的に東屋ちゃんが好きでした。
見た目が太眉という点はそうなんですが…私は可哀想なキャラが好きなのが1番の理由です。
彼女だけ死亡シーンで誰かが死体に寄り添ったり泣いたりするシーンがないんですよね。
更に彼女が他キャラに殺害されるシーンも他キャラが庇ったりすることなく呆気ないんです。そんな可哀想なキャラですがだからこそ私は1番好きですね。
逆に西島ちゃんは作中で唯一殺人を犯していない良い子ですが本ゲーム中では立場的に恵まれすぎていて好きにはなれなかったです。せめて東屋ちゃんの死亡シーンで北戸や南条の時と同じように寄り添ってあげたり、何か言って欲しかったですが…。
南条は一途と言われてますが西島ちゃんが自殺で死亡したシーンで死体になった西島ちゃんと共に残ると言った東屋ちゃんに対して「オレもそれなりに西島の事は好きだったけど、さすがに自分の命にかえるまではできねぇわ」のシーンが印象的でした。
これは東屋ちゃんの西島ちゃんに対する狂気じみた愛を引き立てるシーンだとはいえ幼なじみで幼少期からずっと好きな、大切な相手が目の前で死んだのにやけにあっさりしてるなと思いました。
東屋→西島が死んだら自分が生きる意味はないから一緒に死んで構わない。
南条→西島が死んで悲しいが彼女の想いは無駄にしたくないから無駄死にしたくはない。
こんな感じでしょうか。南条が普通の思考ですね。
北戸はあまり現実感がない性格でしたがまぁ悪いやつではないと思います。
因みに私は東屋ちゃんが好きですが彼女が嫌いな人の気持ちも分かります。この4人の関係ですが東屋ちゃんが嫉妬やらいじめやら色々とやらかさなければ4人仲良く生活できていたと思います。
西島ちゃんへの想いもあくまで同性の友人として程度に抑えられていれば…。可哀想な結末を迎えるキャラですが…東屋ちゃんが全員一致で殺された理由も、誰も悲しんでくれない理由も全て原因は彼女にあります。
それと東屋ちゃん口が凄く悪いですよね。私は基本的に口が悪いキャラが嫌いなんです。口が悪い=必死=滑稽に見えてしまうので。キャラが感情的になるシーンは好きですが彼女の場合ダンガンロンパの豹変セレスレベルでしたから。この表情は気に入ってます。
コンクリートルームにはTRUE ENDはありませんが強いて言えば東屋ちゃんが殺されて北南西の3人が生き残るルートがTRUEだと思います。残ったキャラの精神的ダメージ的にも…。
この作者さん。今現在ではこのコンクリートルーム以外にゲーム作成はしていないようです。この作品をかなり気に入ったので次回もこういったノベルゲームなら是非プレイしたいです。