今回はSwitchのMy Nintendo Storeにて購入した「人形の傷跡」を紹介していきます。
人形の傷跡とは?
「人形の傷跡」は1998年に日にChild-Dreamよって制作され、My Nintendo Storeにて2022年8月18日より配信されているサイコサスペンスADVです。心理的に迫るホラー要素とドラマ性の高いシナリオで話題となったインディーズの先駆的なADVがNintendo Switchで蘇る。失踪した姉がどこへ消えたのか?ミステリ専門誌でも評価されたドラマをリメイク。
ストーリー
明日美という22歳の女性が主人公で彼女の回想シーンから始まります。突然姿を消した東京の大学院に通う姉を探すべく、彼女は姉の安否を確かめるために1人で上京する。
しかし姉の研究室やアパートには姉のいた一切の痕跡が無くなっていた。一体なぜ姉はどこにもいないのだろうか?そして姉を探し出す強い決心をした彼女に迫る邪悪な脅威から逃れられるのか…。
因みにプレイ時間はゆっくりじっくりやって10時間程度でした。1500円のノベルゲームにしては少しボリューム不足だと感じたのが正直な感想です。
選択肢について
この作品には沢山の選択肢がありますがゲームのエンディングは1つです。選択肢を間違えるとゲームオーバーになったり、キャラの会話が少し変わったりします。私が気になったのは選択肢が出ている状態でセーブができないことです。
おそらくエンディングは1つだから選択肢前でセーブできなくてもいいだろうという考えなのかもしれません。ゲームオーバーに関してはすぐに直前の選択肢から始まり、回収できるのでまだいいのですがゲームオーバーにならない選択肢。
つまりキャラのメッセージのみが変わるだけの選択肢も沢山あり、全ての選択肢を選んだパターンを回収したい私にとってはこの選択肢前でセーブができないというのは迷惑でした。
ホラー要素について
ゲームを開始すると、まずホラー緩和モードの設定画面が出ます。これをONにするかOFFにするか選べます。
私はホラーは苦手でビビリなのですがせっかくのホラーノベルなので楽しむためにもホラー緩和モードをOFFにしてプレイしました。
作品の雰囲気的にビックリ系の脅かしはなく、ノベルらしく心理的に徐々に来るようなホラー要素かと思いましたが結構ビックリ系と言いますか…急に来るようなシーンもありました。ホラー耐性がついている人は問題ないと思いますが私のようにあまりホラーが得意でない方は少し驚くかもしれません。
確かにホラー要素はありますがこの作品はミステリー8ホラー2ぐらいの割合でほぼミステリーノベルです。なのでホラー(脅かし)要素をめちゃくちゃ期待されてる方にはあまり向かないと思います。
※セーブデータバグについて
かなり大きなバグなのでこのアプリを購入して始める前に絶対見てください。
こちらの公式サイトにて説明されているのですが簡単に説明するとゲームDL時に既にセーブデータが破損してる可能性があるから一度セーブデータを全て削除して再度プレイしろということです。
My Nintendo Storeのゲーム説明欄にこのゲームについて詳しく書いてますしわざわざ公式サイトに行かない人も多いと思うんです。私はキャラの立ち絵が見たいと思ってゲームを始めて数時間が経過した後に初めて公式サイトを覗きました。
そしてこの文章を見ましたがまぁ自分は大丈夫だろうと思ってました。そして別ゲームをするため一度このゲームを落とし、再度プレイしようと起動した時には全て消えていました。
そんなに長い作品ではないので一気にプレイしてエンディングを見て終わりというだけなら問題ないのですが一度クリアしてもまた見返したい派や一気にプレイできず途中で別のゲームをやりたい派などはこのバグは対処した方がいいです。
更にこの記事を書く際にもう一度プレイしてみようと再度起動するとまた消えていました。もうどうしようもないレベルです。
高速スキップ機能もあるのですが一度見たシーンのみしかスキップできない、つまり未読スキップ機能がなく既読スキップ機能のみなようで初期化されている状態では何の意味もなく数十個ある選択肢とマップ選択イベントをこなしながらただひたすらにボタンを連打するしかなくデータが消えた地点まで戻すのが大変でした。
微ネタバレ
良い点
・イラストが美麗で立ち絵もスチルも綺麗。
・他のキャラ視点のストーリーを楽しめる。
『イラストが美麗で立ち絵もスチルも綺麗。』
これはノベルゲームにおいてかなり大きい要素です。私自身このゲームをプレイしたいなと思った理由はストーリーに魅力を感じたからではなく絵柄に魅力を感じたからです。
ただジャンルはあくまでサイコホラーノベルなので恋愛要素は殆どありません。少し匂わせるシーンがあったぐらいでした。
『他のキャラ視点のストーリーを楽しめる。』
ザッピングシナリオと呼ばれる主人公の明日美以外のキャラ視点でのストーリーをクリア後に見ることができます。
これはあまり語ると完全なネタバレになりますが各キャラの葛藤が描かれていて面白かったです。
不満点
・一枚絵(スチル)や差分が少ない。
・手抜きな部分がある。
・バグやシステム面で粗が多い。
・選択肢がやけに多いがエンディングは1つ
『一枚絵(スチル)や差分が少ない。』
これは言葉通りです。こんなに綺麗で魅力的な絵柄なのに勿体ないと感じました。
ただ擁護するならストーリー展開的にそんなに一枚絵は要らないんですよね。恋愛作品でもアクション作品でもないし。ですがせめて各メインキャラ1枚ぐらいは全身が映っているイラストが見たかったです。
『手抜きな部分がある。』
それとこのイラストですが、使い回しされます。個人的に気になったのはメインキャラの死亡シーンで使われたイラストがモブの死亡シーンでも同じように使われる。
更にモブの死亡シーンで使われた音声がメインキャラの死亡シーンでも使われる。少し残念でした。音声のクオリティ自体もフリー素材かってレベルで低かったのもマイナスポイントです。
『バグやシステム面で粗が多い。』
これは※セーブデータバグについてでも語った通りです。選択肢前でセーブができないのもプレイしにくい仕様となっています。
『選択肢がやけに多いがエンディングは1つ。』
これは気にしない方も多いと思うのですがこのゲームをやって改めて思ったのは私はある程度ハッピーエンドがほしい体質みたいです。プレイし終わった後の喪失感が本当に…。
まとめ
思ったことを全て書き出しましたが、マイナス面が目立つ記事になってしまったのでこの記事を見てこのゲームをプレイしたいって人はあまりいないかもしれませんが…
キャラとストーリーは凄く良いです。最初は意味が分からないことだらけですが少しずつ解明されていく感じも気持ちいいです。エンディングは1つで全員救われてハッピーエンドではないですがスッキリとしたエンディングだったと思います。